成田山新勝寺のお稲荷さんで貰ってきた「不成仏霊」は不動明王真言で上に送ってもすぐに舞い戻ってきた。
「お前、浄霊出来ない霊なのか?」 とぶら下げた水晶で聞くと
「YES」 と縦方向に水晶を振った。
(マジかぁー!!認めん!俺は認めんぞー!!)
私は、その摘まみ出して左手に握る不成仏霊に、再び不動明王真言を唱えると揺れはピタリと止んだ。
「どうだ、小狐丸、成仏したか?」 と、小狐丸に尋ねると、
「NO」 と言う。また帰ってきた、と言うのだ。
そんなことを10回位繰り返した。
「・・・・・・小狐丸よ。今・・・・・何人残っている?」 と聞いて、「12人か?」 と聞いたら 「NO」 と言った。
「何?減ったのか??!今何人だ?」 と聞いて、「12人か?11人か?」 と聞いていったら 「8人」 で 「YES」 と縦に振った。
「そうかー!!何人かは浄霊出来たのかぁー!!」 と聞いたら 「NO」 という。
「NOだと?じゃ、何人かが出て行ったのか?」 と聞いたらまた 「NO」 という。
「あーん??んじゃ、その4人はどこに行ったんだよ?」 と聞いたら、
《食べられたよ》 と小狐丸の声が聞こえた。
「ぬわんだと??!だーれに食べられたと?」
《その成仏しない霊達に》
「・・・・・・・・・・・・・」
絶句した。背筋が凍りついた。私はその成仏しない不成仏霊を肩から取り出して聞いた。
「お、お前たちは他の不成仏霊、喰ったのか??」
「YES」
(成仏しない上に人の霊を喰うのか!!!)
「YES」 と私の心の叫びにご丁寧に返事をした。
(おかーちゃーん!) 私は泣きそうになった。
その不成仏霊は (ふっふっふっ・・・・)とまた再び嗤った・・・・・・気がした・・・・・・・
《続きます》
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