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となりのあすら

人の痛みは「心霊現象」である。整体という仕事を始めてから起こった様々な心霊現象を書いていきます。

13.紫音さん

私の整体のお客さんに「紫音さん」という女性が居た。

30代後半の髪の長い綺麗な女性だ。その人は、「霊能者」だった。

2013年の夏ころから彼女はウチに来店するようになった。彼女曰く、除霊の時にもらってしまった「魔」がどうしても取れないとき、整体で揉んでもらうと剥がれ落ちるらしい。

その彼女の言うことから、人の張り凝りは幽霊や魔が憑いているということを考えるようになり、不動明王真言を施術と共に唱えるようになった。そうすると不思議と張り凝りが消えて行った。

2016年12月、突然彼女から「お話があります」という電話を貰い、日曜日に彼女と会った。

彼女は私に「あなたは霊能者です。」と言いに来たのだ。「はぁ何ででしょう?」と尋ねたら、「あなたは不動明王のお力を借りられている。」とのことだった。そして、覚悟を持つ、という約束のもとで、彼女は霊に関する様々なことを私に教えてくれた。

その一か月後に、突然彼女から「絶縁宣言」の電話が来た。

理由は分からない。なんでも、「もう施術を受けることはありません。お互いのホームページも削除してください」 とのことだった。

その半月後、私の施術部屋に、「殺された不成仏霊」が3人いることが分かった。ダウジングで答える「守護霊」なる者が「紫音さんが置いていった。」 と教えてくれた。

その3人の不成仏霊を不動明王真言で上に上げた(つもりだった・・・・・) けれど、その、ダウジングで答える 「守護霊」 も、紫音さんが私に取り憑けた「狐霊」だった。

仕方なく、その私に取り付けられた「狐霊」を「小狐丸」と名付けて使役に使っていた。


2017年9月の初めころ、突然、自ら絶縁宣言をした紫音さんから電話がかかってきた。その着信を見て私はぎょっとなった。

「もしもし、お久しぶりです。紫音です。」 

てめーこのやろう!!よくもこの俺に殺された不成仏霊と狐を憑けてくれて、どういうことなんだ!!こんちくしょうめ!!・・・・・・・・

「あ、どうもこんにちは。お久しぶりです。」

私は小心者なので、その文句が言えない。何しろ紫音さんは「使役」と自ら呼んでいる魔獣を飼っているらしい。へたに怒らせたら魔獣に喰い殺されるかもしれない。

「実はですね、昨夜、トマト太郎先生が私の夢に出てきて助けてくれたんです。」

「はあ??」

「私の胸につかえた魔者を、先生が不動明王の力で追い出してくれたんです。」

「はあ??」

全く身に覚えがない。いや、もしその状況でも絶対助けない。

「なのでお礼がしたいんです。」

「いやいやいやいやいや、それ僕じゃないです。人違いです。」

「いや、でも先生でした。一度お会いしませんか?」

私は顔が青ざめた。いやな予感しかしない。大体、疑いも晴れていないのに、会うわけにも家に入れる訳にもいかない。

「とーんでもないです。僕は何もしていないんでお礼言われる筋じゃないです。」

こんな問答がしばらく続いて、紫音さんは諦めた。私はホッとむねを撫で下ろした。

「ところで、紫音さん最近の7仕事状況はどうなんですか?」 私は話のつなぎ程度の気持ちで聞いた。

「最近やっと、大きな仕事を終えたんですよぉ。」

電話の向こうで紫音さんがニタァっと嗤った気がした。悪寒が走った。

この後、私の悪寒は間違っていなかったことを思い知る。


《続きます》







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12・浄霊出来ない不成仏霊(3)

私は、浄霊出来ない上に人の霊を食べる不成仏霊達に取り憑かれて困り果てていた。

私は肩から摘まみだした霊に聞いた。

「あんた、元々は人間の霊なんだろ?」

「YES」

「なのに人の霊喰うのか??」

「YES。YES。YES」

(あかん、だめだ。俺はこんな化け物みたいな奴らと一緒に暮らしていくのか??いや、このままじゃ俺の魂まで食いついてくるぞ!ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・)

「小狐丸、なんでこいつらは成仏しないか、判るか?」 と小狐丸に聞いてみたら、

「YES」 と答えた。

「なに?小狐丸ちゃん知ってるの?教えて、お願い!」

《この霊達は狐が憑いてる》

「なぁにぃいいいいいいいいいいいい??!」

そういうことだったのか!!だから成仏しない上に人の霊まで食べる食人不成仏霊になっていたのか!!

とはいっても、どうすればいい??私は考え込んでしまった・・・・・・・・・

「そうだ、引っこ抜いてみよう!」

左手に握った不成仏霊の、(たぶんこの辺だろうと思われる)腹部のあたりを右手の指でつまみ、勢いよく引っこ抜いてみた。その左手の不成仏霊をとりあえず机の上に置いて、左手でペンデュラム(水晶)をもって右手の上にぶら下げてみると、それはブンブン振った。

「お前、不成仏霊に取り憑いていた狐か?」

「YES」

「この野郎め!!」

私は、その狐霊を、おむすびをにぎるように包み込み、指の間から水晶をぶら下げて、不動明王真言を繰り返し唱えた。

「ナマハ サマンタ ヴァジラーナーム チャンダ マハーローシャナ スポタヤ フーム トラト ハーム マーム!!」

激しく揺れていた水晶はだんだん揺れが小さくなってゆき、やがて狐は私の手の中で静かに息を引き取った。

その狐霊が昇天したのを見てから、机に置いていた不成仏霊を左手に摘み上げ水晶をぶら下げてみると、さっきは激しくブンブン水晶を振ったのに、その揺れは弱々しくなっていた。

「あんた、まだ人の霊をたべたいのかい?」 と聞いたら、

「NO」 と激しくブンブンと振った。普通の人に戻ったらしい。

これで、不動明王真言を唱えたら、その不成仏霊は成仏したのか、もう戻ってこなかった。

「やったぞ!小狐丸!成仏したぞい!!」

残る不成仏霊も同じ方法で狐を取り出し、駆除した後に信号を唱えると、もう帰ってこなかった。

私はどっと力が抜けた。腰が抜けてへたり込んでしまった。

どんな霊でも不動明王真言で浄霊出来る。という考えは思い上がりだったとつくづく考えさせられた。


しかし、この世は広い。もっとすごい不成仏霊にこの後に出会う。


《続きます》





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11.浄霊出来ない不成仏霊(2)

成田山新勝寺のお稲荷さんで貰ってきた「不成仏霊」は不動明王真言で上に送ってもすぐに舞い戻ってきた。

「お前、浄霊出来ない霊なのか?」 とぶら下げた水晶で聞くと

「YES」 と縦方向に水晶を振った。

(マジかぁー!!認めん!俺は認めんぞー!!) 

私は、その摘まみ出して左手に握る不成仏霊に、再び不動明王真言を唱えると揺れはピタリと止んだ。

「どうだ、小狐丸、成仏したか?」 と、小狐丸に尋ねると、

「NO」 と言う。また帰ってきた、と言うのだ。

そんなことを10回位繰り返した。

「・・・・・・小狐丸よ。今・・・・・何人残っている?」 と聞いて、「12人か?」 と聞いたら 「NO」 と言った。

「何?減ったのか??!今何人だ?」 と聞いて、「12人か?11人か?」 と聞いていったら 「8人」 で 「YES」 と縦に振った。

「そうかー!!何人かは浄霊出来たのかぁー!!」 と聞いたら 「NO」 という。

「NOだと?じゃ、何人かが出て行ったのか?」 と聞いたらまた 「NO」 という。

「あーん??んじゃ、その4人はどこに行ったんだよ?」 と聞いたら、

《食べられたよ》 と小狐丸の声が聞こえた。

「ぬわんだと??!だーれに食べられたと?」

《その成仏しない霊達に》

「・・・・・・・・・・・・・」

絶句した。背筋が凍りついた。私はその成仏しない不成仏霊を肩から取り出して聞いた。

「お、お前たちは他の不成仏霊、喰ったのか??」

「YES」

(成仏しない上に人の霊を喰うのか!!!) 

「YES」 と私の心の叫びにご丁寧に返事をした。

(おかーちゃーん!) 私は泣きそうになった。

その不成仏霊は (ふっふっふっ・・・・)とまた再び嗤った・・・・・・気がした・・・・・・・

《続きます》



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10.浄霊出来ない不成仏霊

妻。まやみと成田山新勝寺のお稲荷さんに「願解き」のお願いに行った次の日、私の左肩が急に痛み出した。

(新勝寺で不成仏霊をもらってきたか??)

驚くことじゃない。よく整体の仕事でお客さんから不成仏霊もらっているじゃないか。と、心を落ち着かせ、ダウジングの水晶の石を取り出し、小狐丸に聞いてみた。

「小狐丸、肩に不成仏霊、居るか?」

「YES」 と縦方向に水晶を振った。

「何人だ?」 と言う問いに「一人か?二人か?」 と、聞いていったら12人で 「YES」と答えた。

「じゅうににん???」 ひっくり返りそうになった。

先ずは、左肩から一人手に摘み上げ、尋問をした。

「お前は成田山のお稲荷さんから憑いて来たのか?」 という問いに 「YES」 と答えた。

(やっぱり・・・) あの荼枳尼天の本堂の裏にあった小さな社に、不気味さを感じたのは間違いじゃなかった。それにしても12人もいたのか!!

まぁ、ゆっくりして行ってください。と言うわけにもいかないので、そのつまんでいる不成仏霊の上に水晶をぶら下げて不動明王真言を唱えた。

「ナマハサマンタ ヴァジラーナーム チャンダマハーローシャナ スポタヤ フーム トラト ハーム マーム」

その揺れていた水晶はピタリと止まった。

「どうだ、小狐丸、これで11人か?」 という問いに

「NO」 と答えた。

「ナニ?じゃ何人だ?」 と聞いたら「12人だ」 という。

「うっそだろー!今の奴戻ってきたのか?」

「YES」

「そいつをもう一回出せ!!」

左肩から摘まみだし、水晶をぶら下げると、それは激しく揺れた。

「お前、今俺が上に上げた奴だよな?」

「YES」

「お、お、お前帰ってきたのか??」

「YES」

(ふっふっふっ・・・・)とその不成仏霊が嗤った・・・気がした・・・・

《続きます》


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