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私は、いつの間にか、肌の黒い牙の生えた「魔」になっていた!私は冷や汗が止まらない。私も紫音さんと一緒で、寝てる間にでも不成仏霊をムシャムシャ喰っていたのかもしれない・・・・・・・・
「小狐丸!俺はいつから『魔』になっていたんだ!!」
小狐丸は 「NO」 と答えた。
「ぬゎんだと?それじゃ俺は何様になったんだ??魔獣か?」 「NO」
「それじゃ、狐になったのか?」 「NO」
「それじゃぁ・・・・神・・・の類か?」
と効いたら 「YES」 と答えた。
「ぬゎんだと?俺が?神の類?」 「YES」
「・・・・・・・・・・・神??そうか!いつも不動明王真言を唱えているから、不動明王様が降りてきてくださって俺に同化してくださっているのか!!」 「NO」
「・・・・・・・・・・・」
分からない。さっぱり分からないから先ほどの霊に尋ねてみた。
「俺の容姿を教えて。まず人の形?」 「YES」
「うーん・・・手は2本?」 「NO」
手が2本じゃない!!?それじゃ3本?4本?と聞いていったら6本で 「YES」 と答えた。6本の腕??
「じゃぁ・・・顔!顔は一つ?」 「NO」
「・・・・・二つ?」 「NO」
「・・・・・三つ?」 「YES」
手が6本で顔が三つ??私はピンときた。これしかいない。
「小狐丸!俺は 『阿修羅』 なのか??!」
小狐丸は 「YES」 と答えた。
阿修羅だとぉぉぉおおおおおおお??!
「小狐丸!紫音さんのとこの『式』ってやつは、俺を阿修羅に変える能力までもっているのか??!」 「NO」
《アンタは、初めから阿修羅だったんだよ》 と小狐丸の声が聞こえた。
初めから・・・・・阿修羅・・・・・・俺は何者なんだーーーーーーーーーー!
「じゃあ、なんだ。俺は興福寺にある阿修羅像のような物憂げな顔をした美少年なのか?」 「NO」
「・・・・・・・・じゃあ、鬼みたいな顔をしてるのか?」 「YES」
「・・・・・・・・・・・・・」
「さっきの霊、答えて。あんた俺があんたを地獄か修羅界に送ると思ったのか?」 「YES」
《地獄への・・・・・水先案内人じゃ・・・・・・ないんですか?》
「地獄の水先案内人じゃねぇーーーーー!!」
《続きます》
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一番最初に肩に乗ってきた他殺された不成仏霊は私の魂を食べていた!!
その左手に握りだした不成仏霊の声が聞こえた。
《お前を・・・・・喰ってやる・・・・・》
私の恐怖は最大限になった。そうすると不思議なもので、逆に怒りがわいてきた。
「じょ~と~だこの野郎!!もう浄霊なんて辞めだ!!ぶっ殺してやる!!」
私は左手に握る不成仏霊を、両手で八つ裂きに引きちぎった!形も見えないし感触もないけれど、ばらばらに引きちぎった!
その引きちぎった霊に水晶をぶら下げてみると、揺れはピタリと止んでいた。
しかし、次の瞬間、その水晶は小さく揺れ始めた!! (こいつ、引きちぎっても再生するのか??!だったら何度でも引きちぎってやる!!)
私は鬼になっていた、何度もその不成仏霊を引きちぎった。引きちぎるたびにまた水晶は揺れるのだけれど、その揺れ方も心なしか小さくなってきた。やがてプッツリと動かなくなった。
「小狐丸、こいつ死んだか?」
「NO」
(やっぱり死なないのかぁぁぁ。)
《だけど、身体から出て行ったよ。》 という小狐丸の声が聞こえた。
「そうか!出て行ったか!!」
それに呼応するように他の四人も右肩からいなくなっていた。
私はその場にへ垂れ込んでしまった。どこに出て行ったのかは分からない。しかし、今それを小狐丸に聞くのは怖い。
(とりあえず、良しとしよう。)
しかし、私は紫音さんという 「霊能者」 の恐ろしさをまざまざと見せつけられた。いや、もしかしたら彼女は 「魔」 なのかもしれない。そう思うと、なんて怖い人と関わってしまったんだ。と、後悔した。
しかしこの後、紫音さんの怖ろし素顔を知ることとなり、恐怖に震え上がる。
《続きます》